福岡県田川郡は、炭坑で栄えた地域です。その中心に位置していながら赤村には坑道がなく、近代化の波に取り残されてしまいました。地理的にも四方を山に囲まれどこに行くにも峠越えをしなければならないため、周囲の発展と比べるとずいぶん遅れた感がありました。だからこそ、都市化に流されず、美しい自然環境が残されてきたのです。
100年間どこのエリアとも合併せずに独立を維持できたのも環境を守る大きな力となりました。周辺と隔絶されたこの環境こそが有機農業を現実のものに近づける最大の原動力となったに他なりません。昔とかわらない味わいの野菜を味わえるのは、やはり環境という財産があって初めて成り立つのだということを改めて実感しています。